シングルクラッチ最後の スペチアーレ

フェラーリを今日の成功へと導く大きな力となったのが、多くの人を虜にしてきたV8エンジン搭載のミッドシップスポーツカー群でした。

70年代半ばに登場した308GTシリーズに始まる、いわゆるピッコロ(小さな)フェラーリシリーズは、90年代に入るともはや“ピッコロ”ではなくなり、性能面でも12気筒を積むフラッグシップモデルを脅かす存在にまで成長します。

なかでも、94年のF355GTシリーズ以降、AT免許でもドライブ可能な2ペダルトランスミッションを手に入れると、V8エンジンをミッドに積んだフェラーリは、ラインナップのなかでも最も人気のある跳ね馬として、フェラーリマニアから支持されてきました。また、エンジンパフォーマンスや信頼性の向上も、人気アップの主な要因でした。

F355が360モデナへとプラットフォームごと代替わりすると、それまでの特徴であったリトラクタブルライトのスーパーカースタイルにかわって、空力を重視した固定ヘッドライトのクーペスタイルとなり、スポーツカーとしてもいっそうの進化を果たします。また、ワンメイクレースとして人気を呼んだ“チャレンジ”シリーズ用レーシングカーのイメージを引き継いだ高性能仕様のロードカー、チャレンジストラダーレが登場。V8ミドシップ跳ね馬の人気は爆発的に上がり、以後、モデル末期にスペシャルグレード=スペチアーレ、の投入が定番化しました。

360モデナがF430へ進化すると、その最終型として登場したのがF430スクーデリアでした。デビューは2007年フランクフルトショー。F430に比べて大幅に軽く仕上げられていたため、エンジンパワーがノーマルF430 から20psアップの510psであったにも関わらず、その走りはスリルに充ちたものでした。最後のシングルクラッチ2ペダルトランスミッションのV8ミッドシップで、変速スピードが最速となったF1スーパーファストを積んでいました。

車体中央に入ったグレーのストライプと、より開口部の大きなフロントグリルバンパー、そしてリアバンパー二本出しのテールエンドにより、ノーマルモデルとは比較的簡単に区別することが可能です。

当時、クーペより人気のあったF430スパイダーをベースに世界499台限定でスクーデリアスパイダーM16も生産されました。F430スクーデリアのスパイダー仕様で、現在ではプレミア価格で流通しています。


西川淳の、この個体ここに注目!

見るからに大切にされてきた感に溢れるビアンコ・アヴスのF430スクーデリアの登場です。F430スクーデリアの極上個体を探しておられる方、この機会を逃さないでください。

走行距離わずかに3500キロ。目立ったキズは全くと言っていいほどなく、そんなはずがないと一生懸命探した結果、フロントバンパーにピンホールがあった程度。ホイールは4本とも無傷で、灯火類にはくもりも一切なく、キズの付きやすいフェンダー内側にまで保護フィルムが貼ってあるため、ほとんどパーフェクトと言っていい。インテリアを見渡しても、乗り込んで使った形跡を見つけることが難しい。ペダルなんて新車のよう。むしろ3000キロ以上走ったことが奇跡に思えてしまうほどです。新車から大切にされてきたオーナーの、この個体に対する愛情の深さに驚くほかありません。

もはや、あれやこれやと説明するまでもないでしょう。素晴らしいコンディションを写真でじっくりご確認ください。

車両スペック

年式2009
初年度20099
排気量4,308cc
走行距離3,465km
ミッション6 semi-MT
ハンドル
カラービアンコアヴス
シャーシーNoZFFKZ64J000167974
エンジンNo
車検20214
出品地域兵庫県
  • レポートは売り主さまへのヒアリングと現車の視認を元に構成されており、必ずしも掲載内容の裏付けが取れている訳ではありません。CARZYは掲載内容の正確性・無謬性を何ら保証しません。
  • 車両の状態を専門的にチェックしているわけではありませんので、何らかの不具合や故障が含まれる場合があります。また取材から日にちが経過することによる状態変化もあり得ます。掲載情報はあくまでも参考情報であることをご理解いただき、購入に際してはご自身の車両状態チェックとご判断を優先ください。
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