クラシックカーラリーの即戦力

MG Tタイプミジェットシリーズは第二次大戦前から戦後十年という二十年近くもの間に渡って製造されていた英国製スポーツカーです。アッシュウッドのフレームにスチール製ボディを被せた2シーターのロードスターで、プリウォー=戦前生まれらしくクラシカルなオープンカースタイルと、メンテナンス&チューニング性に優れた扱いやすいパワートレーンと相まって、現代に至るまで多くの愛好家に支持されてきた名車です。

それまでのPタイプから進化したTタイプが登場したのは1936年のこと。ワイドトラック&ロングホイールベースとなって性能は大きく進化しました。MPJG型4気筒OHVエンジンの排気量は1300ccで50hpを発揮し、最高速は130km/hを誇っていました。TAの生産台数は約3000台。

39年にはTBミジェットへと進化します。この時点でそれまで単にTタイプと呼ばれていたモデルがTAと言われるようになりました。TBにはより近代的なXPAGエンジンが積まれ、排気量こそ1.25リットルへと縮小されましたが最高出力は逆に54hpとTAに比べて向上しています。

ところが英国が第二次世界大戦に引き込まれるとTBの生産は休止に追い込まれてしまいます。それゆえTBの生産台数はわずかに400台弱に留まったのです。

戦後の45年になってTCと名を改め登場したモデルはしかし、基本的にはTBと同じモデルだと言えました。つまり戦後初のMGとなったTCは戦後生まれのプリウォースポーツカーだったのです。ボディ幅はわずかに広げられており室内スペースが少し広くなりました。これはアメリカ市場への輸出を考えての改良だったと言えます。アフォーダブルなスポーツカーとなったTCミジェットは大人気を博し、49年末までに1万台が生産されたのです。

その後、1950年にデビューしたTDミジェットともなるとエクステリアの雰囲気こそ以前のTシリーズを踏襲してはいたものの、中身はフルモデルチェンジというべき変更を受けていました。更に53年にはTFへと“ビッグマイナーチェンジ”。55年になるとモダンで全く新しいエクステリアデザインをまとったMG Aへと世代交代を果たすことになります。


西川淳の、この個体ここに注目!

現オーナーがこの個体を手に入れたのは2013年8月のことでした。それ以前はカリフォルニアの博物館に所蔵されており、更にその前のヒストリーは定かではありません。日本に輸入されてからは1オーナーということになります。

見た目には博物館コンディションとは言え、ほとんど動かされていなかったわけですから、メカニカルパートの整備にはかなり力を入れられたようです。ナンバーを取得してからずっと同じメカニックが面倒を診ており、動的な機能は上々なコンディションをキープしています。

整備ポイントを具体的に挙げてみると、
2014年
ブレーキマスターバック取り付け、リアブレーキシュー交換、ヒーター交換
2015年
キルスイッチ取り付け、ダイナモをオルタネーターに交換(オリジナルへ戻すことも可能)
2016年
ラジエター電動ファン追加、HIDヘッドランプに交換
2018年
タイヤ(ミシュラン)交換、オイルプレッシャーホース交換、電気式タコメーター追加、ブレーキホイールシリンダーアッシー交換、リアシャフトオイル漏れ修理
2020年
チョークワイヤーノブ交換
となっています。

メカニカルパートの仕上げに注力した理由は現オーナーの利用方法がクラシックカーラリーなどイベント中心であったためです。日本で開催されている著名なラリーにはほとんど参戦経験があり、驚くべきことにノートラブルで走ってきたと言います。

実際、撮影時に何度もエンジンを掛けたり切ったりしましたが、常に一発で始動し、しかもその回転状態がとてもスムースで静かだったのには驚かされました。

現状で問題があるとすれば、右フロントと左リアのショックにオイル漏れが見受けられる程度です。

マップショットやラリーコンピューター(タイムキーパー)、ヘッドセット(ペルター)といったラリー競技参加に必須のアイテムをそのまま接続できる配線も残されています。つまり、これらの競技用アイテムさえ揃えたなら、すぐにでも実戦可能な状態というわけです。

日本へ上陸して以来、メンテナンスを担当してきた熟練のメカニックも太鼓判を押す個体。もちろん継続して面倒をみてもらうことも可能です。

現オーナーは本格的なラリー競技への参戦に忙しくなり、TCを手放す決心をされました。

登録さえすればすぐにでもクラリックカーイベントに参加可能な個体。お見逃しなく。

車両スペック

年式1948
初年度20138
排気量1,250cc
走行距離
ミッション4MT
ハンドル
カラー
シャーシーNo
エンジンNo
車検車検切れ
出品地域神奈川県
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