車両価格
3,200万円
( 成約手数料込 3,255万円 )

人気のシリーズ1の中で最もコレクタブル

スポーツカースタイルの定番スタイルといえば、そう、ロングノーズ&ショートデッキですね。ジャガーEタイプはそのイメージを造りあげた最大の功労者でしょう。デビュー時にはかのエンツォ・フェラーリもそのカタチを見て称賛したと言われています。

言ってみれば、スポーツカー界における“永遠のアイドル”。その素晴らしいスタイリングはトヨタ2000GTやフェアレディZといった多くの後発スポーツカーにも影響を与えました。

ジャガー通はXK-Eと呼んだりもするようです。61年のジュネーブショーにてデビュー。以降、なんと14年ものあいだ、生産され続けました。75年までの間に3度のビッグマイナーチェンジが実施されており、それぞれシリーズ1、シリーズ2、シリーズ3と呼ばれています。いずれのシリーズにも熱心なファンがいることで知られています。

ちなみにXKとはそれまでジャガーのスポーツモデルに与えられてきた名称で、21世紀になってからEタイプを彷彿とさせるモデルの最新モデルとしてその名が復活しました。Eタイプという正式な呼び方はもちろん、Cタイプ、Dタイプといったピュアレーシングスポーツのイメージを利用したものです。

ロングセラーモデルでしたから、スタイルや仕様も様々ありました。当初はFHC(フィックス・ヘッド・クーペ)とOTS(オープン2シーター)の2スタイルでしたが、66年にはホイールベースを229ミリ延長した2+2クーペも追加されています。このときオートマチックトランスミッション仕様も追加されました。このことからアメリカ市場が中心のモデルであったことが分かります。

シリーズ1には、3.8リットルと4.2リットル(64年以降)のいずれもストレート6が積まれており、アメリカ市場が要求した保安基準に合わせるかたちで小改良を施したシリーズ1.5(67年以降生産で、ヘッドライトカバーが付かない)と呼ばれる過渡期のモデルを含めて、およそ4万台近くを世に送り出しています。

シリーズ1で一躍、大ヒット作となったEタイプは68年、さらにアメリカの保安基準に適合させ完成度を上げたシリーズ2へと進化。71年までに1.9万台近くを世に送り出しました。

71年になると新開発の5.3リットルV12エンジンを搭載したシリーズ3が登場します。ボディタイプはOTSと2+2クーペの2種類のみ。75年に生産が終わるまで、実に1.8万台以上を販売しました。


西川淳の、この個体ここに注目!

驚きました。マサカ日本で最初期生産のシリーズ1、しかもコンディションの良い個体を目の当たりにするとは!こういうレア個体との出会いもまた、CARZY取材の醍醐味です。ライター冥利に尽きる。

一見、通好みのオパレッセント・ブロンズに塗られたシリーズ1のレフティ(左ハンドル)・ロードスター(#63409)です。つまり、アメリカ市場向けに輸出された一台。内装はレッドで、ボディカラーと素晴らしいコーディネーションをみせています。もうこれだけでクルマ好きはノックアウトされてしまう。しかも、クラシックカー・メンテナンスの名手、ガレージ・イガラシによる外装リペイント(三年前)が施され、幌やインテリアはオリジナルを保っており、見映えはパーフェクト。クラシックモデルに重要な「崩れそうにない存在感」がオーラとして漂ってきます。

けれども、このクルマの何が凄いって、実はこれ、Eタイプマニアが見れば狂喜乱舞間違いナシの61年超初期生産激レア仕様なのです。

Eタイプはデビュー直後から、特にアメリカ市場における反響がすさまじく、大量のオーダーが入ってきました。そのため、当初の設計に対する市場の声(マーケット・フィードバック)を聞き入れた改良や、生産効率を上げるための工夫を割と早期から採りいれることができたのです。結果、最初期のオリジナルモデルは後にかえって珍重されることになります。この個体もそのうちの一台というわけです。

マニアはそんな最初期シリーズ1のことを「フラットフロア」と呼びます。フロアがフラットになっており、脚の置き場に困るため若干乗りづらい。それゆえ早々に改良が加えられた結果、それ以前の個体が貴重になったという面白い例です。実用性より希少性が重視される。クラシックカーにはよくある話です。

フラットフロア以外にも最初期モデルに特徴的で分かりやすいパートとして、「溶接ルーバーフード」や「アウトサイドボンネットロック」があります(他にもまだまだあるのですが……)。これらの特徴を備えた個体の生産台数は、4万台も生産されたシリーズ1のなかでわずか500台程度と言われています。アルミボディのライトウェイト個体など特殊な例を除いて、最もコレクタブルなシリーズ1だと評価されて当然というわけです。

もっとも、マニアの間ではさらに本国仕様の右ハンドル個体が珍重されています。当時、ほとんど全てが北米マーケット用に造られた左ハンドル仕様であったためです。

左ハンドルの当個体#63409は、1990年代に日本で開かれた伝説の名車オークションにて神戸のオーナーが落札。その後、静岡へと嫁ぎ、ガレージ・イガラシへとやってきました。ジャガー・ダイムラー・ヘリテージトラストによる認定証も取得済み。1961年8月22日に生産され、9月1日にニューヨークへと旅立った個体であると証明されています。

決して安い買物ではありません。他のシリーズ1に比べて倍ほどします。けれどもアメリカ市場での高い評価を考えると決して高過ぎるということもない。Eタイプで最も将来性のあるシリーズ1「フラットフロア」OBLロードスターを日本で現車を確認し購入できるというまたとない機会だといえるでしょう。

車両スペック

年式1961
初年度19927
排気量3,781cc
走行距離
ミッション4MT
ハンドル
カラーブロンズ
シャーシーNo875378
エンジンNoR1492-9
車検なし
出品地域埼玉県
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